今年調子よく咲いてくれた我が家のバラ。ご紹介が遅れてしまいましたが、第二弾をお伝えしますね。
バラ選びのご参考に、あるいは単にきれいなバラを見て癒されて下さいね。
先回同様、イングリッシュローズメインでお伝えします。
また、バラ栽培をしていて残念に思うことも少し記したいと思います。ローザリアンの皆さんには共感してもらえるかもしれません。
ヘリテージ
次に紹介するセント・セシリアと隣どうし地植えにしていますが、この二種類は双子の姉妹のようです。すこし遠目にみると、非常に似通っています。どちらも淡いピンク色。
ヘリテージは花つきが良くて強健です。双子の妹という雰囲気。素直にくるくると巻いた花びらが、元気いっぱいに咲きます。香りは軽いミルラ香です。
花持ちはあまり良くありませんが、それを次々と咲かせることでカバーしています。
セント・セシリア
こちらはヘリテージの双子の姉、という雰囲気。
清楚で、それでいて香水のような強烈なミルラ香がします。ほんとうに良い香りです。
カップがより深く、花びらの配列も複雑で芸術的。可憐なのにませている、10代の少女のようです。
花もちはヘリテージより良く、花首はしっかりしています。最も遅咲きのバラです。
キャサリン・モーレー
花色は嫌味のない「ザ・ピンク」。花の咲き方がとても複雑で、美人さん。
花首はしなやかで、柔らかい雰囲気です。香りはあまり感じません。
18歳で亡くなった娘さんの名前が付けられたそうです。
マサコ(エグランティーヌ)
オールドローズの面影を残して咲く、ロゼット咲きの美しいバラです。
まん丸というより、少し四角い感じで咲いているような‥。イングリッシュローズのなかでボタンアイが見られる希少品種です。
皇后・雅子さまのご成婚の年に発表されたイングリッシュローズで、日本限定で『マサコ』と付けられています。
樹勢が弱く、少しか弱いところも、結婚されてからの雅子さまの姿と重なってみえます。
香りは強くないけれど、上品なダマスク香があります。
ジ・アルンウィック・ローズ
深いカップが可愛い、切バラにしても楽しめる整ったバラです。
最近、あまり調子が良くないのですが、好きなバラのひとつです。
カップの内側は可愛いピンク、外側はわずかにブラウンがかり、コントラストが素敵です。花もちもいいですよ。
ジュビリー・セレブレーション
イギリスのエリザベス女王即位50年を記念して、名付けられました。
女王様にふさわしくゴージャスで何とも言えないレッドピンクです。
この花色は他のバラでは見たことのない、唯一無二の花色です。
我が家では調子がよくなく、良い写真がないのが残念ですが‥。
花首が垂れて咲いてしまうので、鉢植えやスタンダード仕立て、地植えなら大きめに仕立てると素敵です。
ルイ14世
こちらはオールドローズです。1859年作出。あのルイ14世の名前が付けられたバラです。
花の大きさは小ぶりで、王さまっぽくありませんが、存在感のあるクリムソンレッドゆえ名誉ある名前を付けられたようです。
写真ではうまく色が出ていませんが、黒に近い赤で、淡いピンクのバラなどの手前に植えると、景色を引き締めてくれます。樹形も小ぶりなので、我が家ではスタンダード仕立てで、存在感を出しています。
強烈なダマスク香があり、香りにこだわる人にもおすすめです。
我が家では一番の早咲きで、「ああ、春が来た」と感じさせてくれます。
ウィリアム・シェイクスピア
こちらもイングリッシュローズの赤の名花と言われています。
ゴージャスな明るすぎない赤に、とても良いダマスク香があります。
花形はシャロ―カップというんでしょうか?真ん中はカップで回りが外に広がった不思議な形。メアリーローズと形も花の大きさも似ています。
樹形が小さめなので、こちらも鉢植えが向く品種のようです。
フォールスタッフ
派遣会社のような名前ですが、イングリッシュローズですよー。
すらり、ひょろりとした樹形で、背は高めです。落ち着いた赤色。
花は端正なロゼット咲きで香りも良いです。個人的にはシェイクスピアよりこちらの方が好きです。
ヘリテージの後ろでひっそり咲き(花つきは今ひとつ)、淡いピンクを引き締めてくれています。樹勢は弱く花数は少ないですが、庭にあると嬉しい品種です。
バーガンディ アイスバーグ
フロリバンダ種のアイスバーグの枝変わりですが、うーん‥‥赤くなることで、名花アイスバーグの魅力が失われてしまった感じがします。好きな方はごめんなさい。
バラを育てていて残念に思うこと
私がバラの栽培を始めたのは20年ほど前ですが、大好きなバラを育てていて、ひとつだけ残念に思うことがあります。
それは毎年新しいバラが何十品種も世に送り出され、以前からある優れたバラが市場に出回らなくなってしまっていることです。
イングリッシュローズだけでも、毎年3品種ほど発表され、20年では60品種‥。ナーサリーもすべてのバラを扱うことはできないため、苗にならない品種が増えて、優れたバラでも廃れていきます‥。
これまでに育てたシャリファ・アスマ、グラミス・キャッスル、アンブリッジ・ローズなども素晴らしい品種でしたが、今は幻のバラとなっています。
また今回、ご紹介したバラのなかでも、セント・セシリア、キャサリン・モーレー、マサコ、フォールスタッフなどは、今ほとんどのナーサリーで売られていません。
とくにセント・セシリアは個人的にはもっとも好きなバラのひとつで、花形も香りも育てやすさも秀でているのに、50年後、100年後には消えてなくなってしまうのだろうか‥と考えると、ちょっとがっかりしてしまいます。
また、キャサリン・モーレーは、娘さんを亡くした親御さんが娘の名を後世にまで残すために、バラの命名権を買い取ったそうです。親御さんの願いが叶うといいのですが…。
新しいバラを作りたいという情熱と、良いバラを後世に残すこと、どんなふうにバランスが取られてゆくのでしょうか‥?後の時代の人のみが知るのでしょうね。
優れたバラを残すためにも、皆さん!バラをぜひ育てましょう。
気になるバラは手に入るうちに買って育てておくのがよいのでしょうね。
今廃盤となってしまっている多くのバラをまだ販売されているのは、次のナーサリー(バラの販売業者)です。
日本バラ園>>公式ホームページ
天空のバラ園>>公式ホームページ
また、その他のナーサリーも、ナーサリーごとに少しづつ古い品種もまだ販売されています。
好みのイングリッシュローズを探してみてくださいね。
おすすめ薔薇苗
まとめ
今回も我が家の薔薇をたくさんご紹介させていただきました。
好みのバラを栽培することで、生活に彩りと小さな幸せを増やすことができます。
ぜひ、バラの栽培をはじめて見てくださいね。
サプライズのコメントをいただきました♪
天空のバラ園 園主さまより | ✿こんにちは。 天空のバラ園、園主です(本物です) たまたまネットみてて辿り着きました。 いわゆるヒストリカルイングリッシュと呼ばれるカタログ落ちしたイングリッシュローズの品種は2百種類以上ありますが、 出来る限り保存していきたいと思っています。 ご紹介を頂きありがとうございました。
|
↑↑↑ワンクリックの応援お願いします
この記事が役に立った、よかった方はポチっと応援をお願いします↓↓↓↓